クラフトビールと料理で最高のペアリングを!
沼津のブリューパブ「リパブリュー」へ

  • posted.2017/07/17
  • 鈴木裕郷
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クラフトビールと料理で最高のペアリングを! 沼津のブリューパブ「リパブリュー」へ

はじめまして。ライターの鈴木裕郷です。普段はmitecoの運営元である株式会社エストリンクスで働いているんですけど、今月からお世話になります。

僕は静岡県で生まれ育っているので、地元民の視点を活かしながら気になる情報を届けられればと思っています。

突然なんですけど、暑い日に飲みたいものといったらなにを思い浮かべますか?

そう! ビールですよね!!

段々と夏も近づき、ビールを美味しく飲める季節になってきました。

せっかくなら、家では飲めないような、おいしいビールが飲めるお店がないか、と探してみたら・・・。

沼津にクラフトビールのお店がオープンしたとの情報を入手。しかも、お店を経営しているのは20代の方で僕と同年代のようです。

これは気になる、ということで、実際に行ってきました。

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沼津駅から徒歩1分という好立地。今年の4月にオープンしたばかりの「リパブリュー」という名前のブリューパブです。

ブリューパブとはレストラン付きの醸造所のこと。オーナー兼醸造家の畑翔麻さん(以下、畑さん)にお話しをお伺いします。

ビールの多様性に惹かれて醸造の道へ

repurbrew_f1鈴木 ビールを作ろうと思ったきっかけってなんですか?
repurbrew_f3 醸造自体に興味を持ったのは高校時代のアルバイトがきっかけです。店長がソムリエで醸造のプロセスにも詳しくて。話を聞いているうちに興味が出てきて、独学で勉強するようになりました。なので、最初はワインを作りたかったんですよね。

Chef_Brewer_Repubrewo_41オーナー兼醸造家の畑さん。

repurbrew_f1鈴木 もともとビールに興味があったわけではないんですね。てっきりビール好きだと思ってました。
repurbrew_f3 高校卒業後は、醸造発酵科がある専門学校に進学したんだけど、そこでビールの作り方を学んだのがハマったきっかけかな。おいしいワインを作るにはよい土や培ったノウハウが大きく影響します。要するに、ワインやるなら農園からやらなくちゃならないんでとっつきづらいんですよ。
 
でも、ビールは多様性に優れているからなにをしてもよくて。それに魅力を感じて、ビール作りの道を選びました。就職は酪農王国オラッチェさんで、4年半ビール醸造の経験を積ませてもらいました。
repurbrew_f1鈴木 オラッチェさんで働いているなかで独立を考えるようになって、ブリューパブを開こうと?
repurbrew_f3 いや、就職する段階からいつかは飲食店兼醸造所をやりたいと思ってました。ブリューパブの形式にしたのは、アメリカを訪れたときに雰囲気に惹かれたからですね。日本だと醸造所って街中にはないですよね。
 
アメリカだと平日でも仕事終わりにブリューパブで1杯飲んで帰ったり、バーベキューのときにビンで量り売りして新しいビールを楽しんだりと、日本にないビールの楽しみ方があって。しかも、新しいビールがどんどん生まれていて、進化もしている。そうしたものを日本でも広めたいと思ってブリューパブの形式にしました。
repurbrew_f1鈴木 たしかに醸造所は郊外にあるイメージです。しかもふらっと行くとかではなくて、工場見学みたいに時間を作らないとなかなか行くのは難しいですもんね。ブリューパブというのは、ビールをもっと身近にする手段としてとてもよいな、と感じます。

※酪農王国オラッチェ:函南町丹南にある牧場。動物との触れ合いや収穫体験などを楽しめる

お店を開いたのは出身ではない沼津市

沼津市でオープンしたリパブリューですが、畑さんは地元出身の若者というわけではなく、もともと神奈川から来た移住者。ふらっと寄るようなブリューパブを開くのにあたって、地元でお店を開くことは考えなかったのでしょうか?

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repurbrew_f3 最初は地元の川崎や神奈川で考えていたんですけど、沼津に決めた理由があって。各都道府県には、酵母の保菌・培養をしてくれる技術支援センターが必ず1か所はあるんですけど、沼津は無料で機器を貸し出してくれるんです
repurbrew_f1鈴木 無料のところっていうのは全国的にも珍しいんですか?
repurbrew_f3 全国的にも珍しくて、静岡でも沼津だけです。ビールの酵母菌は一般的なブリュワリー(醸造所)でも3~4種類ぐらいですけど、いろんな種類を持っていたほうがそれぞれのビールに合ったものを使えます。だから、多くの酵母菌があるほうが有利なんです。でも、そのぶんコストはかかります。その点、沼津だと無料なのでとても助かっていますね。
repurbrew_f1鈴木 環境が整っていたのが沼津ということですね。
repurbrew_f3 そうですね。川崎や神奈川と比べると物価も安くて、お店の場所も広く取れるし、技術支援センターも近かったのが決め手になりました。それで、実際開くとなったときに、「ブリューパブなら食べ物も必要だ」と。
 
でも、僕は料理は作れないので・・・。というわけで、高校からの同級生の小峯を誘って、共同経営の形になりました。
repurbrew_f1鈴木 高校の同級生!? もしよかったら誘った経緯とか聞いてもいいですか?
repurbrew_f3 大丈夫ですよ。いま呼んできますね。

ここからは共同経営者であり、料理を担当している小峯さんも参加していただきます。

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右側がオーナー兼シェフの小峯さん。

repurbrew_f1鈴木 突然すみません。よろしくお願いします。
repurbrew_f2小峯 いえいえ。よろしくお願いします。
repurbrew_f1鈴木 ふたりはいつか一緒にお店をやろうと思っていたんですか?
repurbrew_f3 いや、全然思ってなかったですね(笑)でも、お互いに独立するという夢があったのは知っていて。さっきも少し触れましたが僕は、ビールの醸造については自信があったんですけど、飲食店の経営や料理の経験が足りていないと思っていたんです。でもビールと料理のペアリングは欠かせなくて。
 
彼は、高校卒業後に調理系の学校に進んで、調理の経験や経営の勉強もしていたので、彼の力を借りようと誘いました。
repurbrew_f1鈴木 最初に誘われたときはびっくりしませんでした?
repurbrew_f2小峯 そうですね。会社設立の半年前に話があって・・・。それまで東京で働いていたんですが、気付いたらお店を開いてました(笑)だから引っ越したのもオープン直前でした。

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repurbrew_f1鈴木 東京から沼津へ移ってみてどうでしたか?
repurbrew_f2小峯 沼津は人と人とのつながりが強い感じがします。
repurbrew_f3 僕もそれは思いますね。都内だとすれ違う相手に対して無関心な感じがするんですけど、静岡の人はもう1度すれ違うことを前提にしているような感じで、とても温かいです。
 
あとは、空気が綺麗。川崎に住んでいたときは気がつかなかったんですけど、沼津に住み始めて空気の違いを実感しました。

こだわりが詰まったお店づくりとメニュー

repurbrew_f1鈴木 アメリカの雰囲気を日本に取り入れたいということでしたが、内装もお洒落ですよね。
repurbrew_f3 全体的にインダストリアルデザインでまとめていて、雰囲気を大切にしています。お祭りだとあまり知らない人とでも仲良くなれるじゃないですか。あれはお祭りの雰囲気が影響していると思うんです。なので、内装にはこだわっていますね。

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店内のカウンター。

repurbrew_f3 たとえば、カウンターとの仕切りに使っている柵ですけど、これはアメリカから取り寄せてます。日本製のは角ばったものが多くて・・・。椅子もそうですね。細かいかもしれませんが、僕がアメリカで感じた雰囲気を再現するというのにはとにかくこだわってます。
repurbrew_f1鈴木 柵まで! たしかに雰囲気はすごいです。
 
こだわりという部分では、もちろんビールもですよね。カウンターのうえにあるメニューを見るとかなりの数がありそうなんですが・・・。ビールはどれくらい揃えているんですか?

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取材当日のビールメニュー。

repurbrew_f3 全部で20種類ですね。日本だけでなく、海外からも取り寄せています。2週間ぐらいで入れ替わっていくのも特徴です。
repurbrew_f1鈴木 20種類! ちなみに人気のビールはなんですか?
repurbrew_f3 お客さんのなかではIPAというスタイルのビールが人気ですね。

※IPA:インディア・ペールのこと。苦みやホップの香りが特徴的。

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畑さんセレクトの6種類を入れてもらいました。

1番右がIPAスタイルのBlazing World。グレープフルーツのような香りがあって飲みやすかったです。この6種類でも味や香りが全然違っていたのが印象的。お店には、20種類のクラフトビールがあるので自分好みのものが見つかると思います。

repurbrew_f2小峯 料理だとラムチョップが看板メニューです。これまでに食べたラムよりも「おいしい」って言ってもらえる自信がありますよ!

ということで、お店自慢のラムチョップもいただくことに。

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看板メニューのラムチョップ。

repurbrew_f1鈴木 おいしい! ラムは特有の臭さがあるイメージでしたが、全然ないですね。そして柔らかい! いままでに食べたラムのなかで1番かも。
repurbrew_f2小峯 ラムにはこだわっていて、リパブリューで使っているのは生後3~6ヶ月未満のニュージーランド産。ミルクしか口にしていない子羊なので臭みもまったくないんですよ

そして、もちろんビール。畑さんがオープン時に気にしたのが、料理とのペアリングということですからこのラムチョップともかみ合っているはず・・・!

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その場で生を入れてもらえるのがブリューパブ。

ラムチョップと一緒にいただいたのは、湘南ビールのIPAアメリカンスタイル。先ほど試飲させてもらったなかでもIPAが好みだったので、違う醸造所のものを選びました。

Blazing Worldもおいしかったんですけど、湘南ビールも負けてません。面白いのが同じIPAでも味が異なること。こうした楽しみ方ができるのもブリューパブならでは。また、コースメニューでは料理に合うビールを出してくれるので、ビールに詳しくなくてもペアリングを楽しめますよ。

リパブリューオリジナルのビール醸造はこれから!

repurbrew_f1鈴木 いまのところは、さまざまなところからクラフトビールを取り寄せているということでしたが、リパブリューさんでの醸造はいつごろから始まるんですか?
repurbrew_f3 6月末に機械がお店に入って。夏ごろから始めます
repurbrew_f1鈴木 醸造が始まると料理とのペアリングの幅も広がりそうです。リパブリュー発の沼津の地ビールができる日も近いですね。
repurbrew_f3 そうですね。これからが本当に楽しみです。

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ここに窯やタンクなどが入る予定だそう。

ペアリングはふたりの絆があってこそ

じつはお店を取材するときにこれだけは聞きたいという質問を決めていました。それは、こんなに若い年齢でお店を構えるという、チャレンジについてです。

repurbrew_f1鈴木 26歳で自分のお店を持つということに迷いはなかったですか? 僕は畑さんと同年代なんですけど、自分だったら失敗を考えて踏み出せないかもと思って。
repurbrew_f3 迷いはまったくなかったですね。年齢は数字にしか思えなくて、26年間生きてきたから50歳の人に敵わないということではないと思うんです。
 
たとえば、50歳の人が3年前からビール造りを勉強していたとしても、その人よりも絶対良いものを作れる、負けないという自信がありました。
 
なので、挑戦に対して怖い気持ちはなかったです。あと、不安という意味では飲食店の経営やビールと料理のペアリングについて、小峰の力を借りられたのは大きかったです。
repurbrew_f2小峯 ビールと料理のペアリングはお客さんも面白いと言ってくれていて。これからも、いろんな楽しみ方を押し出していければと思ってます。あと、畑はビールで賞を取れるという自信があるので、僕も大会で入賞してビールに見合った料理を出せるようになるのが目標ですね。

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話を聞いて感じたのは、ふたりの関係性がすごくよいこと。お互いに補完しつつバランスが取れていて、なにより信頼していることが伝わってきました。ビールや料理へのこだわりを知ると、言葉にも説得力があります。このふたりがお互いに切磋琢磨していくことで、ビールと料理のペアリングもどんどん進化していくんじゃないかな。

そしてビールのことを語っている畑さんの表情がいきいきとしていたのが印象的。これから始まるという醸造で、さらに可能性が広がっていく今後のリパブリューがとても楽しみになりました。

リパブリューは、平日は17~23時(月曜定休)、土日は13~23時の営業。僕の住んでいる静岡市からだと電車でも1時間ほどなので、個人的にも通おうと思っています。ぜひ、みなさんもふたりの同世代がいどむ、本気のブリューパブに足を運んで、本物のクラフトビールと料理を味わってみませんか?

沼津の絶品グルメを食べつくす!

リパブリュー

住所:〒410-0801 静岡県沼津市大手町2-1-1 ポルト沼津B1
電話番号:055-939-8877
営業時間:17:00~23:00(土日は13:00~23:00)
定休日:月曜日