噛めば噛むほど味が出る
B級グルメ「清水もつカレー」が熱い!

  • posted.2016/09/16
  • 山口拓巳
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噛めば噛むほど味が出る  B級グルメ「清水もつカレー」が熱い!

静岡県は、山あり海あり川ありのなんでもござれのエリア。そのなかでもじつは、すさまじい数のご当地グルメがあることはご存じでしょうか?

「富士宮やきそば」や「浜松餃子」、さらにテレビでもたびたび取り上げられる「静岡おでん」など、各地方の名前を冠したB級グルメがそこかしこにあるのが静岡県です。

世の中にご当地グルメは多くあれど、これほど地方ごとに特色のあるB級グルメが揃っているのは静岡だけ・・・かもしれません。

すごいぞ「清水もつカレー」

そんな静岡のB級グルメたちですが、なかでも僕が気になっているのが「清水もつカレー」。静岡市清水区で長い歴史を持つご当地グルメで、観光ガイドやグルメサイトでも取り上げられています。

とはいえ、もつカレーとはいったいどんなグルメなのか、なかなかイメージがつかない方もいるでしょう。なにしろ名前だけでは、「カレーライスにもつが入っている食べ物」とイメージしてしまうのも無理はありません。僕もそうでした。

しかし、調べてみると清水もつカレーは、カレーライスではなく、あくまでもつが主役のグルメ。「もつにカレーをかけておつまみ的に食べるメニュー」で、清水駅周辺の居酒屋さんを中心に提供されているようです。

なんでもその歴史は、60年近くになるとか・・・

とはいえ調べていくと、店舗ごとに味や見た目も違うことが判明。「もつにカレーをかける」「清水駅周辺の居酒屋さんで扱われる」程度の共通点しかわかりません。

そこで、清水もつカレーを提供している店舗に直接行ってみることにしました。

ということで清水へ

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清水駅周辺の居酒屋を調べていて気になったのは、ほかとは見た目が違うもつカレーを提供している「福助」というお店。

清水駅から徒歩数分とのことで、さっそく向かってみます。

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・・・

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ほんとにすぐ着いた!

数分どころか1分経つか経たないかの距離にありました。

みんなが楽しめる「もつカレー」を提供する福助

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清水駅からスグの距離にある居酒屋「福助」さんは、1976年創業(2016年は40周年イヤー!)で、清水駅前きっての老舗として知られているようです。そしてこのお店のもつカレーである「モツカレー煮」がこちら!

shimizu_motsu_06福助のもつカレーは、ベーシックな「モツカレー煮」とイカスミが使われた「黒モツカレー煮」の2種類!

でも、このもつカレー、一般的なもつカレーとはちょっと違うようです。

店主の出嶋さんは、この特徴的な「モツカレー煮」の秘密が、立地にあることを教えてくれました。

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「福助」代表:出嶋良則さん

「炉ばた居酒屋 福助」の2代目店主さん。現在の「モツカレー煮」の考案者として、地元の人や清水もつカレーを食べにくる観光客が満足できるお店作りをおこなっています。

shimizu_motsu_f出嶋さん ここに来る前に清水もつカレーのことを調べてくれたと思うのだけど、じつは元祖である「金の字」さんがお隣なんだよね。
shimizu_motsu_f2山口 そうなんですよね! 金の字さんは事前に調べているときに知ったのですが、まさか隣だとは・・・。

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shimizu_motsu_f出嶋さん そうなんだよ(笑) 隣がオリジナルなわけだからウチとしては、住み分けをしようと先代は考えた。それで、小鉢にもつとカレーとを入れたメニューにしたというワケ。

隣の店舗の金の字さんは、清水もつカレーをはじめて提供したお店として知られています。ここのもつカレーは、焼き串にもつを刺して特製のカレーで煮込んで提供しているもの。一般的に清水もつカレーというとこちらを思い浮かべる人も多いみたいです。

shimizu_motsu_f2山口 ということは、清水もつカレーといってもお店ごとで結構違いがあるものなんですね?
shimizu_motsu_f出嶋さん そう。金の字さんがやり始めたのに習って、串にもつを刺して提供するところも多いのだけれど、お店ごとでもそれぞれ独自の研究をしているところが多いと思うよ。

 

福助が意識しているのはそのなかでも“誰でも楽しめる味とスタイル”で、ずいぶん試行錯誤しながら作り上げたんだ。

カレーを最後まで味わえるようにした工夫

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shimizu_motsu_f2山口 特徴的な福助さんの「モツカレー煮」ですが、気になるのがこのパンです。店内の雰囲気もそうですが、「古き良き」な居酒屋と今風な「おしゃれ」居酒屋が同居しているような・・・。なにか、店長さんのお考えがあるのでしょうか?

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shimizu_motsu_f出嶋さん じつは2000年に「モツカレー煮」のコンセプトと同じ、誰にでも親しまれるお店作りを目指して改装したんだけど。ちょうどそのときに清水もつカレーが雑誌やテレビなんかでも取り上げられるようになっていたんだ。

 

そこで、「店内の改装もしたことだし、あらためてウチのもつカレーも考え直してみよう」と、小鉢から器にしたり、イカスミを使った「黒モツカレー煮」を作ったりといまの形にリニューアルした。


パンについては元々、もつを食べ終わったときにカレーが残ってしまったお客さんが「もったいないからご飯くれ」ということが多くて。

shimizu_motsu_f2山口 確かにもつだけではちょっと食べきれなさそうですね・・・。
shimizu_motsu_f出嶋さん そうそう。でも、ウチは居酒屋だし、ご飯を出すというのはちょっと違うかな。だいたい、それじゃもつカレーじゃなくて、もつの入ったカレーライスじゃんって(笑)

 

それで、カレーにつけやすいパンを使うことにしたんだ。これが結構よくて年齢問わずお客さんにも好評だよ。だから狙った通りというか、目指したところに近づいている感じもあって嬉しいんだ。

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出嶋さんには、このあと地元清水への想いや、ここでお店を続けることの楽しさといったお話しを伺いました。なかでも「いいものは続ける一方で、時代の流れには逆らわず変えるべきは変えて、常に親しまれるお店づくりをすることが大切」というお話が印象的です。

お店ごとの歴史や想いが詰まっている「清水もつカレー」

清水もつカレーは、福助をはじめとした地元清水を愛する居酒屋さんを中心に提供されているB級グルメ。その数、ざっと20店舗近くにもなります。

それぞれの店舗ごとに“自分のお店らしさ”を打ち出したもつカレーが出されていますから、食べ比べをしてみるのも面白いはず。どの店舗も清水駅から徒歩の範囲でアクセスできるので、清水に立ち寄った際にはぜひご賞味あれ!

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