港町・焼津に残る美しい里山「花沢の里」
自然と調和した古い町並みを歩く

  • posted.2016/12/23
  • Takashi
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港町・焼津に残る美しい里山「花沢の里」 自然と調和した古い町並みを歩く

静岡市側から国道150号を走り、日本坂トンネルを抜けて右へ抜けると、「花沢」という小さな町があります。

ハイカーに人気の満観峰麓に広がる、わずか30戸ほどの山村集落。花沢川と併行する旧東海道の傾斜に築かれた石垣の上に、瓦屋根の木造屋敷がならんでいます。

花沢の里

昔へタイムスリップしたかのような、自然と調和した町並み。あたりからはせせらぎと鳥のさえずりしか聴こえてこない、そんな場所です。家並みのなかには、江戸時代の母屋もいくつか残っているそう。

この地域では、明治から昭和にかけてお茶や蜜橘、養蚕業が盛行を極めました。各民家は季節労働者の宿泊施設として利用されることが多かったため、附属屋などを増改築しながら、現在まで保存されてきたようです。

日本家屋

歌碑

「焼津にこんな場所が」。はじめて来た人はそう驚くほど、ひっそりとした隠れ里のような町。ぶらりと散歩するだけでも気持ちよいですが、なかでもここが見どころ、という場所を紹介します。

長屋門造りの民家

花沢の里では、徒歩での散策を促すために観光駐車場(無料)があります。車で行く際は、そこへ車を止めて歩きましょう。満観峰へ向かうハイカーも、その駐車場から歩いて花沢を通過しています。

長屋門造り

のんびり歩いていくと、写真のような「長屋門造り」の家を見ることができます。全国的にも珍しい建造物で、門と家が一体になっているんですね。写真の家は、附属屋の2階をつないでこの形になったようです。

ちなみにこの写真。じつは民家であると同時に、現在はお休処として利用することができます。「カントリーオーブン」という、花沢唯一のカフェです。

カントリーオーブン

蔵・庭cafe

カントリーオーブンでは、山の水で淹れたコーヒーやハーブティー、自家製スイーツをリーズナブルに提供。散策の休憩にぴったりの場所にあるのが嬉しい限りです。満観峰から戻ってきたハイカーも多く立ち寄っていきます。

歴史を刻んできた建物と手つかずの自然に囲まれ、せせらぎをBGMに味わう一杯は格別です。

法華寺の仁王門

カントリーオーブンからまた先へ歩くと、天台宗の法華寺という寺があります。

母乳の授乳や安産成就にご利益があるとされる乳観音、馬の保護神である馬頭観音があり、本尊は行基の作と伝えられる千手観音を祀っています。

本堂へ向かう階段を登ると、風格のある仁王門がお出迎え。

仁王尊

焼津市指定有形文化財で、300年以上も前、藤枝の大工によって建立されました。左右にはド迫力の仁王尊がまつられています。

金剛力士像

……見るものを圧倒する金剛力士像。これは伽藍を守護する意味を持つそうです。

ほかにも、焼津市指定天然記念物であるイチョウの木や、愚痴を聞いてくれる「愚痴聞き地蔵」などが見どころです。

花沢の里はここまで。法華寺の先は登山ルートになります。満観峰山頂からは富士山も見えるそうなので、花沢散策と合わせてハイキングに挑戦するのもよいかもしれませんね。

風情ある町並みが好き、町の文化や歴史を感じる旅が好きな人に、おすすめのスポットです。

花沢の里

住所:〒425-0001 静岡県焼津市花沢
アクセス:東名焼津ICより約15分(車)