静岡市を見渡す夜景を観るなら「朝鮮岩」へ
静岡最強とも呼び声高いスポットへ突撃

  • posted.2017/04/19
  • 山口拓巳
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静岡市を見渡す夜景を観るなら「朝鮮岩」へ 静岡最強とも呼び声高いスポットへ突撃

じとじとと続いた雨の日が終わり、いきなり暖かくなってきましたね。この前まではカーディガンにジャケットを羽織っていましたが、いまはシャツ1枚で十分なほどで思わず「春が来た!」って感じちゃいます。なんといっても、いろいろなところで桜が見ごろを迎えているのも・・・!

この季節、いろいろな出会いが多いわけですけれども、新しい友人・恋人と思い出に残るような景色を観られたら、と考えている方はいませんか? そんな景色のなかでも鉄板といえば、

そう、夜景です。

春はお出かけが気持ちよいシーズン。でも遠出ではなく、あえて地元の街を見下ろすロケーションというのも悪くないハズ。僕はそう思います。ぜひこのタイミングで静岡の夜景スポットに出かけてみませんか?

今回の夜景スポットは「朝鮮岩」

半年にわたって5か所の夜景スポットを紹介した前回までをシーズン1と区切り、新年度の開始とともにシーズン2となった「静岡必見の夜景スポットを探す!」。その記念すべきひとつめのスポットは「朝鮮岩」です。

・・・聞いたことない。

という人もいるでしょう。

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朝鮮岩は、赤丸の地点。静岡市と焼津市を隔てる山々のうち、静岡市側にせり出した部分にある山です。

「この独特な名前はなんだ?」と思って調べてみたら、「その昔、晁西岩( ちょうせいいわ )と呼ばれていたのが、難しい漢字で読めない方も多かったことからだんだんと『ちょうせん』と訛っていって漢字も変わったのでは?」と推測されている方がいました。本当かどうかは、イマイチわかりません。

まあ、でもともかく、ここが見晴らしがよい場所というのは調べればすぐにわかります。僕がここを選んだ理由は以下、

  1. 静岡市を一望する大パノラマが観られる

これだけ。ひとつしか理由がないです。でも行きたい。

調べれば調べるほど、「静岡最強の景色が広がる場所」と太鼓判を押す情報がやたらと出てきます。

でなくとも、TwitterやGoogleで「朝鮮岩」と画像検索して間違いなくヒットするのは、夜景や景色、カメラを携えたハイカーさんの姿。そう。ここは知る人ぞ知る、ハイカーたちの隠れスポットに違いない。わかってきた僕は、「おら、わくわくすっぞ」と言いながら準備を開始しました。

が、

そんなに有名なスポットにかかわらず、一部の人にしか知られていないのには理由があったんです

有名じゃない理由=行くこと自体が大変な夜景スポット

ハイカーや写真好きの人の間では「朝鮮岩が静岡最強の夜景スポット」という呼び声もあるなか、日本平や高草山、滝沢展望台など、これまで訪れた夜景スポットに比べて知名度があまり高くない理由。それは、単純に行くのが大変だからです。

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いくつかあるルートのうち、丸子川から僕は登ります。

まず、ここなんですが、夜景スポットの近くに駐車場がないです。農道に使われる道路は舗装されていますが、そこはすれ違いができない道幅になっているため、ちょっと道端に停めて・・・のようなこともできません。それどころか登山口となるふたつのルートのいずれにも駐車場がないんです。

したがって、基本はバスや徒歩といった公共交通手段でいくしかありません・・・。とほほ。

ちなみに僕は丸子方面からのアクセスを選びましたが、こちらにあるバス停は、「丸子小坂線『大和田・公民館行』」の「小坂下」という路線。

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はい。1日に数本。しかも土日は運航してない・・・。というわけで、スタートから難しいのが朝鮮岩なわけです。

※登山口に入る前の道に少し幅が広くなるところがあり、そこに自転車や車を停めて登る方もいるようです。が、近隣への迷惑や違反に関しては自己責任でお願いいたします。

なにはともあれ登るべし

こうやって調べていくうちに、「いや、そんなしんどい思いして夜景観に行くのはちょっと違うんじゃ・・・」と思い始めたのですが、かえって「でも、そうまでして観に行く人もたくさんいるってことは、やっぱり噂にたがわぬすごい景色が観れるのでは」という想いが強くなり。

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行くことに。

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バス停付近の道路からスタートです。ここだけ時の流れがゆっくりなのか、趣のある木造家屋がチラチラと見えますが、すぐに登りはじめ、人の気配はなくなってきります。

tyousenniwa_11登りはじめには近くに川が流れていて癒しのBGMに。景観もよいですよ!

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山芋は掘ってはなりませんよ。

しかも、これが結構な急こう配。舗装されているからと侮っているとすぐに息切れをしてしまいます。僕のように。普段あまりハイキング等をしない方は、無理をせずに適度に休憩を挟みながら行くのをおすすめします。

tyousenniwa_13登っていく途中でふと振り返ると用宗を臨む景色が。港町を観ながら休憩できます。

絶景までの道のりは第2段階へ

さて、こうして登ること30分(休憩なしで20分程度です)。Googleマップで見てみると、ここが登り口になっているという場所にたどり着きます。

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でも、道があるわけじゃないし・・・

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ってこれ?

 

まさかの獣除けのためと思しき柵に取り付けられた扉を発見。その先はうっそうとした樹林。この扉なんですが、「開けたら閉めてほしい」とのこと。猪でも飛び出たら危ないですしね。で、見落としてしまいがちなんですが、針金で柵にくっつくようになってます。

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言葉だとわかりづらいですが、これです。この針金を外して開け、入ったら閉める。これは帰りも一緒ですね。見たところ、こうした針金がいくつかぶら下がっていたので、時期によってついている針金が変化したり増えたりするかもしれません。注意してください。

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ちなみに、こちらにもこの看板。丸子といえば丁子屋さんでも知られるとろろ汁が有名ですが、念入りですね・・・。くれぐれも芋は掘らないようにしましょう。

さて、柵をくぐったら、アスファルトやコンクリートで固められた道がいかに人のためのものだったのかがわかる道へ

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こんな感じで、もはや道なき道を行きます。おそらく、夜景を観に行きたい方やハイキング目的の方が通って踏み固めた道なんでしょう。なお、ハイキングの場合は満観峰とつながっているため、そちらからアクセスもできます。が、より長い道のりとなるため初心者にはおすすめできません

そんな道なので分岐というか、獣道が2つ走っているようなところもありますので、迷わないように注意してください。これという目印はありませんが、

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写真奥にあるレールが見えてくれば、それ以降は比較的開けた場所に出るため安心できるはずです。

朝鮮岩では装備を確実に

夜景スポットへのアクセスとは直接関係のない部分にはなりますが、朝鮮岩をはじめとして夜景スポットにはこうしたハイキングが伴うケースもあります。とくに、今回のような舗装されていない道を通る際は、下記の装備は持っておきましょう。

  • 最低限、足元は運動靴(できればトレッキングシューズ)
  • 動きやすい恰好とカメラリュック
  • ヘッドライト

僕は冒頭の写真を見ていただければわかる通り、それなりの装備で挑んでいます。それでも、足元がすべったりしてヒヤっとする場面も何度かありました。そのときに、両手が空いていないと大変なことになります。必ず、両手を空けられるようにしておきましょう。

また夜景撮影の場合にはカメラと三脚を持っていくことになりますが、両方をきちんと保持できるカメラリュックを用意しておいてください。こちらも両手を空けたいのが主な理由ですが、ショルダーバッグなどと比べると安定感があり、バランスもとりやすいです。

ヘッドライトについても同様。じつは僕は取材時にうっかりこれを忘れてしまったため、帰り道ではかなり恐い思いをしました。夜の山道はほぼ足元が見えませんので、手が空けられるとすごく安心感があります。

そして行き着いた朝鮮岩

さて、話は僕のハイキング道中に戻ります。

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こうして登っていくと、尾根に。ここからは、いたるところに上の写真のように矢印で方向を教えてくれるものが登場します。ただし、文字が消えかけて読みづらいもの多いです。間違えないように注意してくださいね。

ここから・・・

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めちゃめちゃな勾配を登り・・・

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せっかく登ったのに! と思いつつ、下る場所があっていよいよラストスパートです。この辺から、めちゃめちゃ急な勾配で大変な昇り降りか、なだらかな道といった極端な感じになります。

こうして、獣除けの柵からさらに、20~30分程度歩いたところで・・・。

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あ、なんか開けてる!!

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ここが展望地!!

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うおおお。すっげーーー! これはたしかに半端じゃない風景だ。

でも、この場所。看板の一歩向こう側は断崖絶壁・・・。

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※あまりはしゃぎすぎるのは危ないので注意です!

これが静岡市を一望する夜景だ!

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というわけで、山口。朝鮮岩をじつに1時間近くをかけて登り切りました。圧倒的な達成感が得られます。でも、もちろんメインはここから。ギリギリ日没前にたどり着けたので、いそいそと三脚をセットして夜景撮影の準備開始です。

セットして待つこと15分・・・。

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静岡市の街中に向かって扇形に広がる景色はここでしか観られないかも。

どうでしょう・・・?

tyousenniwa_45用宗港の方面も。

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・・・すみません。しばし言葉を失ってしまいました。いままで、観てきたどの夜景よりも抜群に光の量が多い・・・。

さらに日が落ちてくれば、街中を中心に灯りが増して、

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まばゆい光に包まれる街が眼下に・・・!

tyousenniwa_50静岡市の中心街を望遠で。この圧倒的な光量はたしかに静岡一のものかもしれません。

tyousenniwa_48東静岡駅の方面も光量がすごい!

悔しさも残る挑戦に・・・

ということで、かなり感動的な景色が観られて、これだけしんどいハイキングをしたことが報われました。

だけど。

じつは、朝鮮岩が「静岡最強」と言われているのは、光量だけでなく「条件がそろえば富士山も観られるから」なんです。

・・・ところが、今回の取材では、条件が合わず観ることができませんでした。

tyousenniwa_51条件がよければここに富士山がのぞいていたはず・・・。

この時期は、とくに条件が揃いづらいらしく、富士山込みの夜景を拝むには夕方の時間では少し難しいかもしれません。もちろん、そうでなくともこの景色ですから来て損はないです。

富士山が観られるか観られないかは、ここにくるまでわかりませんので、ドキドキしながら訪れてみるのもいいかもしれませんね!

ちなみに、夕方は大通りを中心に車通りも多くヘッドランプやブレーキランプの光が増えたり、新幹線や電車が走ったりすることで、光量が多く見えるのが特徴。ですが、富士山が拝みやすいのは、朝の日前後のタイミングのほうがよいみたいです。

ということで、一度行ってちょっと悔しさが残った朝鮮岩。少しタイミングを見計らって再チャレンジする・・・かもしれません。

※このあと、暗くなった山道を1時間かけて降りましたが、本当に大変でした。挑戦なさる方はくれぐれもご注意ください。

ハイキングで絶景を観た後には癒しのスポットへ

朝鮮岩

住所:〒421-0135 静岡県静岡市駿河区小坂